投稿日: 2024年02月29日
設計業務未経験から入社した私が建築についてご紹介するブログです!
第32回ではサイディングについて説明します。
サイディングとは定型のサイズで作られたパネル状の外装材を指し、外壁に使用されます。
以前は外壁の仕上げはモルタル(セメントと砂と水を練り上げたもの)が一般的でしたが
サイディングはモルタルを塗る場合に比べて
工期が短くて済むことや工場で生産されて品質が安定していることから
今では仕上げの主流となりました。
さて、一言にサイディングといっても材質により大きく4種類に分けられます。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
①窯業系サイディング
セメントと木繊維を高温高圧の窯で硬化させて作られることからこのように呼ばれています。
デザインのバリエーションが多い点や
切断、穴あけの加工がしやすいことから
サイディングの中でも最も使用されているのがこちらになります。
②金属系サイディング
ガルバリウム鋼板などの金属で芯材の断熱材を挟んで作られることから
このように呼ばれています。
表面が金属のため雨や雪が浸透せず、劣化を防ぎます。
③樹脂系サイディング
塩化ビニル樹脂を板状に加工して作られることからこのように呼ばれています。
耐久性が高いため北米ではよく使われているのですが
バリエーションの少なさや国内メーカーであまり取り扱いがないことから
あまり馴染みのない種類です。
④木質系サイディング
天然木に塗装を施し作られることからこのように呼ばれています。
木目により温かみのある見た目になるため、
外観にこだわりたいという方に人気のある種類です。
しかし、天然の木を使用することから
高価である点や水に弱く劣化しやすい点があるため導入する際は注意が必要です。
先程紹介した窯業系サイディングにも木目調のものがあるため
それを使用するのもいいかもしれません。
外壁の仕上げの選び方は
見た目はもちろん家の寿命にも関わってきます。
それぞれの特色を知ることが大切です。
投稿日: 2024年02月22日
埋蔵文化財について
埋蔵文化財包蔵地とは、住居跡などの「遺構」、土器や石器などの「遺物」といった文化財が埋も
れている土地(遺跡)のことを指します。都市部では古くから人が住んでいた地域が多く、文化財
が出土することも珍しくないでしょう。
文化庁の資料によれば、埋蔵文化財の存在が分かっている土地(周知の埋蔵文化財包蔵地)は全国
で約46万か所にのぼるようです。そのため、埋蔵文化財の上に建てられている住宅も多く、それが
売買対象になることも少なくありません。
周知の埋蔵文化財包蔵地内で建築工事などをする際には、規模の大小にかかわらず工事着手の60日
前までに教育委員会へ届け出をしなければならず、その後に協議や現地調査、試掘調査が実施され
ることになります。
状況により下記のような指示を受けます。
・工事による破壊が埋蔵文化財に及ぶ場合、あるいは恒久的な建築物や道路などをその上に設置す
る場合は発掘調査、
・工事による埋蔵文化財への影響が軽微な場合は工事立会・慎重工事、
・重要な文化財の場合、工事区域内であっても、埋蔵文化財を緑地等に取込み現状保存が可能であ
る場合は現状保存
各々の指示内容は次のとおりです。
発掘調査
遺跡を傷つけないように工事実施前に行います。
工事立会
工事期間中に埋蔵文化財の職員等が立会し、掘削状況等を記録すること。
慎重工事
埋蔵文化財に影響を及ぼすことがないよう、慎重に工事を実施すること。
現状保存
非常に重要な埋蔵文化財であるため、事業地内で現状のまま保存すること。
国や県等、事前にその重要性の高さが判明しているものでなければ指示が出されることはないと思
われます。