• 住宅瑕疵担保履行法

    投稿日: 2021年02月12日

    何だか難しい言葉ですが、

    瑕疵とは住宅の欠陥のことを言います。

    担保責任とはある特定の物や権利などを給付した者は、これを取得した者に対して、
    その責任を負担することを言います。
     
    新築住宅の瑕疵担保責任を施工会社や販売会社が負うことになっています。
     
    住宅の構造耐力上主要な部分や、雨水の浸入を防止する部分の瑕疵を
    無償で補修等する責任(瑕疵担保責任)を、引き渡し日から10年間負うものです。
     
    施工会社や販売会社が倒産してしまった場合でも保険や供託を義務づけることで
    欠陥を直すための費用を確保することが出来るようにするのが住宅瑕疵担保履行法です。
     
    弊社もそうですが、多くの場合、事業者登録を行い、
    物件毎に住宅瑕疵担保責任保険に加入し、(保険料は施工会社や販売会社負担)
    配筋検査と躯体検査を受けて合格し保険証券が発行され保険適用となります。
     
    売買契約時にはこの資力確保措置(「保証金の供託」又は「保険加入」)の内容について、買主に対して、
    重要事項説明書において説明等をしなければならないとなっていますので
    契約時にはしっかりと確認しておくようにしましょう。

  • 基礎工事②

    投稿日: 2021年02月05日

    基礎工事②
     
    建物の基礎には鉄筋コンクリートが用いられていますが、
    鉄筋コンクリートとは、鉄筋で補強したコンクリートの事で
    圧縮力に強いコンクリートと,引張り力に強い鉄筋の両者の特性を生かして
    鉄筋はコンクリートに包まれることで錆びにくく、熱膨張率がほぼ等しく
    付着力も高いことから用いられている構造体です。

    配筋 
    前回は基礎工事の準備段階の地業工事の均しコンクリートまでをご紹介しました。
    均しコンクリートの上に、鉄筋や型枠の位置を出す墨出しを行い、
    鉄筋を組んでいきます。
     

     
    配筋のチェックポイントとしては、
    ・鉄筋の太さ、ピッチ
    ・鉄筋を継ぐ時の継ぎ方
    ・人通口(床下点検の際に人が通れる開口)や設備配管の補強筋
    ・かぶり厚さ(鉄筋からコンクリート表面までの距離(これが薄いと鉄筋が錆びやすくなり耐久性が低下する))
    等多岐に渡る項目が設計図書通りであるかを確認します。
     
    ベースコンクリート打設
    配筋の上にまずベースのコンクリートを打設します。
    打ったコンクリートが建物の外周に流れ出ないよう、
    基礎外周に型枠を組み立てています。
    この時、バイブレーターと呼ばれる棒状の機械を使用します。
    この機械で適度の振動を与えることにより、内部の気泡を除去しコンクリートの密度を高め、
    骨材が均等に分布した強度の高いコンクリートになります。
     


    立上り型枠設置
    型枠とは流し込んだコンクリートが所定の形状となるように組まれる枠の事です。
     
    アンカーボルト設置
    アンカーボルトとは基礎と土台を緊結する役割で、
    設計図書で示された間隔、位置、本数等であるかどうか、固定状況等を確認します。

    立上りコンクリート打設
    この時も先程のバイブレーターを使用し締め固めます。
     


    基礎の天端を水平を出すため、レベラーとよばれる専用のモルタルで施工します。
    一定期間養生し、型枠を取り外します。
     


    以上が基礎工事の工程になります。

  • 24時間換気

    投稿日: 2021年01月29日

    今回は換気のお話し。

    2003年建築基準法の改正により全ての居室※1には24時間換気が義務づけされました。
    家の気密化が進み、当時問題になっていたホルムアルデヒドなどの揮発性有害化学物質による
    シックハウス症候群を防ぐのが主な目的でした。※2
    ですので、2003年以降に家を建てられた方は全て24時間換気のシステムが備わっていることになります。
     
    24時間換気とは読んで字のごとく24時間常に換気が行われるシステムの事で、
    住宅の居室の場合、0.5回/hの換気能力が必要とされています。
    0.5回/hとは、2時間に1回部屋の空気が全て入れ替わる計算になります。
    24時間換気の目的は塗料や家具に含まれた化学物質による「シックハウス症候群」や
    カビ・ダニによるアレルギーなどの健康被害を防止し、
    また水蒸気などの湿気が部屋にこもって結露の発生を防ぐことです。
     
    換気方式は、第1種換気方式・第2種換気方式・第3種換気方式があり、
    一般的な住宅で多く採用されているのが第3種換気方式と呼ばれる、
    排気を機械(換気扇)で行い、給気は自然換気(給気口)で行う方式です。

    換気扇で強制的に排気をするので、トイレや浴室、洗面脱衣室等湿気が発生する室に
    排気用の換気扇を設けることで湿度を抑え、結露の発生を防ぐのに効果的です。
    但し、給気が給気口に依る自然換気ですので外の温度の空気がそのまま入ってくるので
    冷暖房効率は悪くなります。
    冷暖房効率が気になる場合は、給気も排気も機械換気で行う第1種換気とし、
    熱交換型の機器とすることで改善されます。
    但し、第3種換気に比べ機器が増える分イニシャルコスト、ランニングコストが増えることになります。
     
    日々の注意点としては、24時間換気として使用されている換気扇のスイッチを切らないことと
    給気口を閉めっぱなしにしないことです。

     

    写真のタイプの給気口の場合、下面の開閉のレバーがついていて開け閉め出来ます。 
    一時的に寒さが気になる場合に閉めた場合は忘れず開けるようにしましょう。
    また換気扇や給気口のフィルターを数ヶ月に一度は掃除をしましょう、
    空気の取り入れ口である給気口が汚れていては意味がないですし、
    換気能力も落ちてしまいます。
     
    24時間スイッチをつけっぱなしで電気代が気になるところですが、
    第3種換気で月数百円程度ですので、健康被害や、結露の発生で家の寿命が縮まることを
    考えれば高くはないと思います。
     
    もうひとつ気を付けたいことは、各部屋のドアの下に隙間が空いている場合、
    それはアンダーカットといって換気の通り道となっていますので、
    隙間風等が気になり塞いでしまうと換気が妨げられてしまいます。
    アンダーカットの隙間でお子様が足の指を挟んでケガをするではないかと心配であれば
    アンダーカットではなくガラリにする、アンダーカットが必要のない引き戸にする。
    隙間風や防音が気になるという事であれば各室給排気を検討する等の対応が必要かと思います。

     

    家の計画の際換気計画はあまり重要視されない傾向もありますが、

    快適な住環境と人と家の健康には重要な要素となりますので

    換気方法や正しい使い方の知識の理解が必要ではないかと思います。

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