• 田園住居地域

    投稿日: 2022年11月05日

    2018年4月より新たに用途地域に加わった田園住居地域。
    響きだけを聞くと農業を保護する地域なのかな?という印象を受けますが、
    農業を守るためであれば都市計画区域外か市街化調整区域として定められ
    市街化を抑制します。
    田園住居地域とは、農業の利便の増進を図りつつ、
    これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するために
    定められた用途地域ということになっています。

    田園住居地域がつくられた背景には
    「生産緑地の2022年問題」があるとされています。

    生産緑地とは都市部の中にある農地のことで
    生産緑地に指定された農地は固定資産税の軽減措置等を

    受けれるメリットがあり多くの生産緑地が1992年に指定され、

    その指定期間が30年間であったことから
    2022年に指定が解除される予定でした。

    指定が解除されれば、固定資産税が急激に高くなるので
    負担が大きく、土地が一斉に売りに出されるのではないかと
    懸念されたのが2022年問題です。

    そうした中、生産緑地の土地を活用しやすくするために
    農業の利便の増進を図りつつ、
    これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護すれば、
    都市の中に農地が共存しやすくなるので
    2022年問題の対策の一環として田園住居地域がつくられたということです。

    実際は2017年に生産緑地法が改正され、
    生産緑地を10年間延長できる特定生産緑地制度が出来、
    2022年問題は起きませんでした。
     
    そうしたこともあってか
    2021年3月31日時点において、
    田園住居地域に指定されたエリアは「ゼロ」だそうです。
     
    そもそも生産緑地は点在して都市の中に存在しているので
    地域として指定して制限を掛けるのも難しいものがあるのでは
    ないでしょうか。
     
    指定された地域はまだありませんが、田園住居地域に指定されると
    開発規制 農地の開発や建築等を行う場合、市長の許可が必要となり、
    一定規模以上の開発行為は不許可となるので注意が必要です。

  • 農地転用

    投稿日: 2022年11月01日

    設計業務未経験から入社した私が建築についてご紹介するブログです!

    第16回では農地転用についてご紹介します。

    その名の通り農地を別の用途で使用することを指すのですが
    一連の流れや関連する規制内容について合わせてご紹介していきます。

    例えば自分の所有する農地を宅地として活用したいな~と考えたとします。
    しかし農地は農地法で守られており簡単に別の用途に転用することができません。

    農地法第4条では所有者は変わらないまま自分の農地を宅地等にすることを規制しています。

    また、第5条では農地を宅地等に変えた上で別の人に貸すことを規制しています。

    簡単に農地をやめてしまえたら日本からどんどん農地がなくなってしまうため
    それを防止するためにこのように制定されています。

    このように聞くと農地をそれ以外の用途で活用なんてできないんじゃないか?
    と思われるかもしれませんが行政に申請することで転用許可を得ることができます。

    許可のされやすさはその農地が市街化区域か市街化調整区域かによって変わります。

    市街化区域は市街地として土地を活性化させたい区域なので
    宅地を増やして活用したい!という農地転用の目的と一致するため転用のハードルは比較的低いです。
    しかし市街化調整区域の場合はむやみな市街化を制限し、既存の農地を守っていこう!という区域のため
    申請をして行政を納得させる転用理由を提示し許可を得る必要があります。

    ただ、これらの手続きが面倒だからといって必要な手順を踏まず勝手に住宅等を建築した場合は
    元の農地に戻す必要がありますので決して省略できるものではないのです。

    農地への建築を考えられている場合は
    これらの申請がプラスで必要となってくることを認識しておくことが大切です。

  • 天空率

    投稿日: 2022年10月19日

    建物を計画する際には様々な規制が掛かります。
    建蔽率、容積率、防火・耐火etc
    その中でも建物の規模や外観に大きく関わってくるのが高さ制限です。
    その代表的なものに斜線制限があります。

     
                          

     
    この写真の様に同じ様な外壁が斜めになった建物をよく見掛けると思いますが、
    これは道路斜線制限という接道している道路幅に拠って

    一律に掛かる制限のために一様に同じ形になり
    道路に面した建物の形状が斜めに切り落とされた同じ形になることが多いのです。
    そもそもこの制限は道路の日照や採光、通風に支障をきたさないように、
    また周辺に圧迫感を与えないようにするために設けられている制限であるんですが、
    建物が敷地に対してどのように建っていようが斜線のかかり方は一律で
    敷地に空地を設けて採光や通風を確保しても
    斜線制限の上では関係がない。
    そういったことを考慮し
    平成15年1月1月より天空率という緩和規定が設けられました。
    これは大ざっぱに言えば、
    ある道路の地点から建物の投影されている範囲を除いた空の見える部分の割合が

    どれくらいかを示す指標に拠って判定するもので
    道路斜線は斜線からはみ出さなければ敷地の端から端まで計画可能ですが、
    道路斜線をオーバーしても道路から見える空の広さが広ければ

    そちらの方が圧迫感も少なく良好な環境であるだろうという視点で

    設けられた緩和規定と言えます。
    計画の際、どうしても斜線制限に掛かるという場合等天空率検討は一つの方法ですが、
    配置計画に拠っては逆に不利になる場合もあるのと

    高度地区や日影規制は緩和されないので注意が必要です。

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